グローバル委員会のみんなと「パートナーシップ」について考えてみました!

大変ありがたいことに、地域で私たちを応援くださる方からのご縁があり、

2020年冬に近隣の小学校の授業の一環として、zoomを使ったオンライン・インタビューをしていただきました。

 

 

インタビューは全部で3回あり、2年生のみんなと1回ずつ計2回、そしてグローバル委員会のみんなと1回、

こども食堂ってなんだろう?というテーマを通して様々なお話をしました。

 

 

コロナ禍で通常の授業準備なども大変な中とお察しします。

連絡やzoomの手配等、お忙しい中にも関わらず、丁寧にご対応くださった2年生担当の近江先生、佐藤先生、

グローバル員会担当の河合先生には心より感謝申し上げます。

 

 

私、佐野はインタビューを受けるのはもちろん人生で初めてでしたので、とても緊張しました。

拙い回答だったかと思いますが、小学校のみんなとお話しできて、みんなの意見も聞くことが出来、私にとってとても有意義な時間でした。

みなさん、ありがとうございました!

 

 

そしてなんと、グローバル委員会のみんなが、インタビューした内容をとても素晴らしい発表資料にまとめてくれました。

以下、簡単ではございますが、みんなの発表資料のご紹介とインタビューのレポートです。

(新座市立片山小学校様から掲載許可をいただき、以下、レポートを掲載しております。)

●こども食堂って何だろう?~インタビューレポート~

グローバル委員会(5、6年生)では、今年度はSDGsのパートナーシップについて取り組むということで、

「こども食堂って何ですか?」という問いを皮切りに、様々な地域課題、課題解決のためにすべきこと、地域の中でのつながりって何だろう、

そして、今私たちができることについてなど、みんなからたくさんの質問をいただきました。

 

私は、みんながこども食堂に興味を持ち、様々な質問を考えてくれたことをとても嬉しく思いました。

質問を考えるって、案外、難しいものですから。

 

そして、今回は私から一方的にお話しするだけではなく、「みんなはどう思う?」と私からみんなへ質問もさせてもらいました。

みんなは問いに対する答えを自分で考えて、一生懸命自分の言葉で意見を述べてくれました。

 

自分で考えて、自分の言葉で意見を述べられるだけでも凄いなと私は感じていましたが、

後日、O先生からいただいたグローバル委員会の発表資料を見せていただきびっくり仰天しました。

 

インタビューの時に話をしたこと全部、みんなが改めて自分の言葉に落とし込んで、更に発展も加え、

素晴らしい発表資料が壁に掲示されていたのです。

 

 

インタビューは当然ですが時間も限られており、

みんなが聞きたかったことに全部答えられたかな?と心配でした。

ですので、インタビューで本当にチラッとだけ伝えたこともきちんと覚えてくれていて、

発表にまとめてくれたことがとても嬉しく、感動しました。

(いつも自分で思い描いていることをこんなにステキにまとめてもらえると、とても嬉しくもあり、少し気恥ずかしくもあり、

改めてこの大きな目標に向かって頑張ろう!と背中を押してもらえた気持ちになったのでした。)

グローバル委員会のみんなと一緒に考えたこととして、私の中でとても印象に残っているやりとりがあります。

それは「困っている」の定義についてのやりとりです。

 

「こども食堂は、困っているお子さんやご家庭のための居場所」

こども食堂についてインターネットで検索すると、おそらく、経済的貧困やひとり親世帯など

毎日の食事に困っていたり、ご自宅でお子さんが一人で食事を準備しなければならないご家庭を助けよう、

というような内容を多く目にするかと思います。

 

これはおそらく、こども食堂を運営している方々の大きな最終目標であることには、違いないのではないかと思います。

 

ですが、、、実際に「困っている」方だけに開かれている居場所なのかというと、

それはこども食堂の運営団体さんの考え方によるところが大きく、

私たちオハナのこども食堂では、0歳~中学生までのお子様がいるご家庭の方を対象、としており

お子さんだけでなく、親御さんにもお弁当を無料でご提供しています(2021年3月迄の取組です)。

もちろん、色んな考え方があって正解なので

どっちか正しい!ということではありません。

多様な存在の仕方が全部、正解だと私は考えています。

 

 

ただ、オハナがこども食堂を運営していくにあたって、

「困っている理由」による線引きは非常に困難でした。

 

 

あっちの方の「困っている」はOKで

こっちの方の「困っている」はNG?

ほんの僅差で「OKな困っているライン」に達しない人はどうする?

 

 

また、現代の日本では、

こども達を取り巻く環境として、いわゆる絶対的な貧困よりも相対的な貧困が大きな課題となっています。

 

経済的な課題以外にも、学習やその他の人生経験の機会、人々とのつながりなど、こども達が生きていく力をつけていくために必要な多くのことが、地域の中で不足している、と感じることが多いのです。

 

そのため、私たちオハナのこども食堂では、

こども達の年齢とお子さんがいるご家庭かどうか、という点以外には対象の制限を一切かけず、すべての方々に開かれた居場所であることを目指しています。

この「困っている」の定義については、みんなで「うーん…」と悩みました。

 

 

あの人の「困った」はサポートするに値する!

この人の「困った」はサポートするに値しない?

それって、その本人ではない人が困った度合いを決められるのかなぁ?どうだろう?

 

 

これは、おそらくこどもの居場所づくりなどに取り組む方々の多くが、非常に難しいと感じる重要な課題ではないでしょうか?

私は「難しすぎたかな…?」と思ったのですが、後日の発表資料を見せていただいて、

「困っている」についてみんなが私の言いたかったことを理解してくれていたことが分かり、本当に嬉しく思いました。

 

 

みんな、難しいテーマを一緒に考えてくれてありがとう!

そうそう!

他にもオハナがとても大切にしていることを、グローバル委員会のみんなはとてもよく理解してくれました。

 

それは、身近な人を助けること、そして、自分を大切にすることです。

何かをきっかけに、「これからは困っている人を助けよう!」という

とても優しい気持ちを行動に移してくれる方が多くいます。

 

その「困っている人」の中に、

どうか身近な方々やご自身を含めることを忘れないでね、とみんなにお伝えしました。

 

 

例えば、毎日お世話をしてくれるお父さん、お母さん。

喧嘩することもあるだろうけど、何かと楽しい時間を共有できる兄弟姉妹。

そして、学校で共に過ごすお友達や先生達。

 

おうちの方、学校のお友達や先生達のお手伝いをはじめ

自分の身近な人たちが困っていそうなときには「手伝おうか?」と声をかけること、

助けてもらった時には感謝を伝えること、

これはとても大切なことだと私は思っています。

 

 

毎日の小さな「困った」を支え合えることが、これから出会うかもしれない大きな「困った」へ

ともに取り組む土台になると考えているからです。

 

そして…誰かの「困った」に寄り添う時の自分自身のコンディションも大切にしてほしいのです。

自分の心や体が大丈夫な状態でないときには、無理をして誰かに寄り添うことよりも、自分の身心を大切にしてほしい。

 

 

「自分のことは二の次で、困っている人を助ける」

誰かを助けたい気持ちは素晴らしいことだけれど、その一心で、自分がなおざりになってはいけないと思うのです。

私は、これからの時代は、もっと自分の心身や気持ちを大切にして良いはず…とも感じています。

 

 

インタビューをしてくれたグローバル委員会のみんなをはじめ、

ボランティアに興味を持ってくれるこどもたち、大人たちにはとても優しい方が多いように感じています。

 

だからグローバル委員会のみんなにはお願いをしました。

 

 

「みんなはとても優しい気持ちを持っているし、色んな人の「困った」を助けられると思います。

ですが、まだまだコロナ禍なので、もし、みんな自身の気持ちが “なんだかおかしいな” “モヤモヤして元気が出ないな” 

そんな風に感じるときは、まずは自分自身も大切な存在なんだと思い出して、身近な大人の人に伝えてみてほしいです」と。

 

 

みんな自身の「困った」に対しても、「これは相談してOK」「これは相談しちゃNG。もっと頑張らなくちゃ」と優劣つけず

ありのままの自分の気持ちを受け入れてほしいな。

大人でも難しい、こんなお願いをみんなに伝えました。

きっと、私の話は難しくて、聞きづらい部分が多かったと思います。

ですが、グローバル委員会のみんなはその後、オハナのHPやこども食堂で配布している資料を読み込み、

こども食堂や様々な地域課題について、本当に素晴らしくまとめあげてくれました。

 

 

大人でもとても難しい様々な地域課題を、こどもたちも一生懸命考えてくれたこと。

こどもたちはこちらがちょっと出したきっかけを自分の手でつかみ、深い考察や解決策を考えることが出来ること。

親御さんや先生方が毎日、あたたかくこどもたちを見守っていらっしゃること。

 

 

今回のインタビューを通して、一番学ばせてもらったのは私だと感じています。

関係者の皆さま、貴重な機会を誠にありがとうございました。

 

 

2021年4月以降も、いつでも開かれたこどもたちを中心としたみんなの居場所、つくっていきたいと思います。

 

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。